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【フリーエンジニア向け】常駐案件のコスト

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 フリーランスのエンジニアとして働き始めると、クライアント企業に出社して、現場に常駐して仕事を受ける「常駐スタイル」の案件と、出社せずに場所を選ばず仕事を受ける「リモートスタイル」の案件の2種類がある事が分かってきます。

一般的に、「常駐スタイル」の案件は、単価が高く、「リモートスタイル」の案件は、「常駐スタイル」の案件よりも、低く抑えられている傾向もわかってきます。

この違いは、どこから生じてくるのでしょうか?

 「常駐」と「リモート」の価格の違い。この違いを発生させる原因について、考えていきたいと思います。
 
「常駐案件」にかかる2つのコスト
 
結論から言うと、「常駐案件」には、フリーランスにとってあらゆるコストがかかります。なので、高単価でないと、まったく割に合いません。「常駐案件」には、おおまかに大きく2つのコストがかかっています。
 
・コミュニケーションコスト
 ・通勤コスト
 
この二つです。この2つのコストは正社員の場合、会社が払ってくれますが、フリーランスの場合は、すべて自分で負担していく必要があります。

 

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したがって、この2つのコストのかかる「常駐」という働き方は、高単価である必要性があります。そうでないと、まったく割に合いません。では詳しく、それぞれのコストの内訳について見ていきましょう
 
▼ コミュニケーションコスト
 
 コミュニケーションコストとは何か?
このコストを具体的に見ていくと、以下のように要素分解することができます。
 

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社内では、たくさんのコミュニケーションが発生します。「打ち合わせ」から、「ランチ」「雑談」など、
様々な性質をもったコミュニケーションが発生します。意識せずとも、これらには、すべてコストです。
 「常駐」の場合、すべてのコミュニケーションコストがかかります。
 

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仕事の成果に直結するのは、打ち合わせですが、「常駐」して、同じ空間を共有する以上、 付き合いや、突発的な雑談に、参加せざるを得ません。「全部断ればいいじゃん。。」なんて、声も聞こえて来そうですが、残念ながら、それはきれいごとで、会社組織で働いた事のない人の意見でしょう。
 
そうしないと、働きずらくなってくるのが通常の組織だし、人的ネットワークの原理原則です。生産性が著しく落ちる要因になりえます。そして、これらは、すべて金銭的、時間的コストです。
 会社の社員なら、(おそらく)参加すべきです。なぜなら、その企業に長くいる事を前提としているからです。イベント参加が出世に響く企業も多数あるでしょう。
 
しかしながら、「複数の企業」と契約を結ぶフリーランスにとっては、コスト以外の何物でもありません。
従って、これらのコストがかかる可能性が、「常駐」という働き方には、常にあります。
 なので上記のコミュニケーションコストを考慮して「常駐」という働き方は、単価が高く設定してある必要があるのです。
 

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一方、「リモート」の場合は、成果に直結するコミュニケーションに限定することができます。それに、同じ空間を共有するわけではないので、イベントに参加しないことに対するある種の気まずさ、のような事もないです。つまり、「コミュニケーションコスト」が低いです。
しかしながらMTG以外はまったくゼロにするのではなく、ランチの時間だけ雑談をするというのならば、最低限の関係性を作るという点で、コストをかける必要性はあると思います。したがって、リモートの場合は、「常駐案件」と比較すると、コミュニケーションコストが圧倒的に低いので、 単価が低くなっている傾向にあると思います。
 
【ここまでのまとめ】
 
 

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▼ 通勤コスト
 
 
「常駐案件」は、「コミュニケーションコスト」の他に、「通勤コスト」もかかっています。
 
・時間的コスト
・金銭的コスト
 
 「通勤コスト」はこの2つの要素に分解する事ができます。

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「常駐」の場合、当然すべてのコストが発生します。クライアント企業から家まで、遠ければ遠いほど、この2つのコストが重くのしかかってきます。
通常企業は社員にたいして「金銭的コスト(=交通費)」を代わりに負担してくれます。ちなみに、太っ腹な企業は、「時間的コスト」を短縮するために、「家賃補助」を出してくれます。
 当然「常駐」という働き方に関しても、この二つのコストがかかってくるわけですが、フリーランスの場合、どちらのコストも自己負担です。

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なので、上記コストを考慮すると、「常駐」という働き方は、高単価である必要性があります。そうでないと、割に合いません。
 

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一方、リモートの場合は、これらのコストはかかりません。「常駐」の場合は、会社まで来てもらうので、交通費分も上乗せしてもらわないと割に合いませんが「リモート」だと、会社まで来てもらう必要がないので、コストを上乗せする必要がありません。 なので、交通費という視点でも「リモート案件」は「常駐案件」よりも低くなる傾向にあり、その理由も妥当と言えます。
  
【ここまでのまとめ】
 

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▼ ポジショニング
 
 「働き方」と「コスト」の関係性を前提とすると、「相場に則った適正案件」をポジショニングする事ができます。同時に、「価格破壊」が発生している、案件を発見する事もできます。
 

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適正価格が設定されている、ポジションは、2つ存在します。「常駐」という働き方は、
 
・コミュニケーションコスト
・通勤コスト
 
という2つの大きなコストがかかってくるので、高単価でないと、適正でないと言えます。
 
なので右上の、「高単価」かつ「常駐」というポジションはは、適正な価格設定である、という事ができると思います。
一方「リモート」いう働き方は、「常駐」の働き方と比較すると、前途の2つのコストがかからないので企業側が負担するコストは少なくなります。なので、常駐と比較すると、単価の面では目劣りしますが、左上の「高or中単価」かつ「リモート」という働き方は、適正な価格設定である、という事ができます。
 
一方で、右下の、常駐だけど、低単価は、適正な価格設定とは言えません。上記のコストがかかる上に、身分も保証されているわけではないので、だまって正社員で働いたほうが、おおいにメリットがあります。
しかしながら、例外的に、この領域でも受けたほうが良いと思われる案件も存在します。
 
▼ 例外パターン
 
 
それは、単価は低くても、新しいスキルが身に付いたり、様々な経験ができる、といったパターン。
 つまり「やりがい」が「金銭的コスト」をおおいに上回るパターンです。
 

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上記マトリクスの、右下の領域です。この領域は、やる価値はあります。しかしながら、低い単価の状態からは、いずれは抜け出さなければいけないので、右上の領域に移れるように、スキルアップに勤める必要性があります。またクライアント企業の担当者が、スキルアップに応じて、単価を上げてくれそうな人柄かどうかを、契約段階で、見極める必要も出てくるでしょう。
  

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例外として、このパターンを上げましたが、あくまでも例外で受けるべきではありません。
あくまでも、「やりがい」が感じられる事が前提です。なので、単価が低い案件の交渉をするときは、
 
・”やりがい”が”金銭的なコスト”を圧倒的に上っているかどうか?
 ・担当者は、スキルアップに応じて、単価を上げてくれそうな人柄かどうか?
 
この点を注視していく必要性があるかと思います。
 
 
▼ まとめ
 
 
・「常駐案件」が高いのは、様々なコストがかかるから
・フリーの「常駐案件」が、安いのはおかしい
・安い案件を受ける場合、「やりがい」が「金銭的コスト」をおおいに上回っているか?
・「やりがい」は、高単価へつながるポテンシャルを秘めているか?
 
このような視点をもって、案件を受けるという姿勢が、フリーランスとして確実に実績を積み上げていく上で大事なのではないかと思っています。